今日から講師が変わり、刘知助理教授となります。 Columbia Business School, Columbia University in the City of New York で博士号を取っています。
テーマ【领导者的认知】
- この4回の中では、一つ目は、”認識(认知)”、特にリーダーが自分そして、他人をどのように認識・理解するのか?2つ目は、”动机&激励(動機とインセンティブ)”。3つ目は、”組織文化”。4つ目は、”社会ネットワーク”。
- 企業の持続的成功には何が必要か?【战略】&【组织】 by 杨国安(CEIBS教授)
【自我认识】
- 自分のことを正確に認識しているリーダーは、部下から一番高く評価させる。他人以上に自分のことを評価しているリーダーは、部下からの評価が低い。
- 华为任正非の自我认知の発言。
- 我々は成功したとき、自分の能力や戦略が正しかった、外部要因を低く見積もってしまう。そして、成功の要因を深く探求しようとしない。
- 額にEを書く実験。逆に書いてしまう割合は、高い権力をもっているグループ33%に対して、低い権力のグループは12%と低い。つまり、権力をもつと過信する。
- 権力依頼理論(Blau、1964;Emerson、1962):AのBに対しての権力の大きさは、BのAに対しての依頼度で決まる。
- 態度を大きくとるポーズをとらせた方が汚職行動を取らせやすい。
- 大きい車(権力大)と小さい車(権力小)では、小さい車の方が交通規則を守る傾向。
- TEDのVideo紹介:エイミー・カディ 「ボディランゲージが人を作る」
- 孟子:反求诸已,人を批判する前に、自分のことを見つめなおす必要がある。
- まとめ:自我认识とリーダー力には密接な関係がある。人々は、往々にして、自信過剰になる。そして、成功は自分の貢献度が高いと感じる。ゆえに、権力を行使する人は、自分の権力の基礎や限界性を理解して、権力をうまく自分の成功に活用せねばならない。
【认知他人】
- 月晕与草叉效应(Halo & Pitchfork Effects):ある対象を評価するときに、それがもつ顕著な特徴に、その他の事象が引きずられること。2人の教師がいて、方言で同じ内容を話していても、温かく話しかける教師の方言はプラスに捉えられる。一方、冷淡に話す教師の方言は、受け入れがたく感じてしまう。
- 皮格马利翁效应( Pygmalion effect ): 人は周りから期待されたり褒められると良い結果を示す傾向がある。 ピグマリオンの語源はギリシャ神話(Greek myth)に登場するキプロス (Cyprus) の王で 「Pygmalion」のことです。彼は自分が彫った象牙の女性像と恋に陥ち、神がその彫像に命を吹き込むということが由来。そして、その 「ピグマリオン効果」を研究した学者ロバート・ローゼンタール(Robert Rosenthal)は 「周りの人の期待の効果」を研究。人は生まれ持った才能よりも、学習などで努力した過程を評価されることにより自信につながり、動機も維持できるということを主張。この期待の効果は「observer-expectancy effect」とも呼ばれる。
- 潜在观念:性別だけで、判断してしまう。オーケストラの入団テストで、男女であるかを知ったうえで、演奏テストを聞くと、男性の候補者の選択が増えるが、性別を知らずに、演奏テストのみ聞くと、女性の候補者の選択が増える。
- リーダーの潜在能力があるかどうか?
- マイクロソフトCEOサティヤ・ナダラのGrowth mindset。これは、著名な米心理学者であるCarol Dweck氏のマインドセットに関する書籍が強く影響されているという。偉大な業績に満足したり、固定概念に縛られたりすることで、成長を追うことや夢を追うことを止めてしまう個人や企業がある。それは、個人や企業が一瞬でも完璧であると思ったときに起こるものだという。 「Growth Mindsetは、Microsoftの社員全員が共通で持っている考え方となった。成長に向けてチャレンジすること、殻を作らないこと、イノベーションに向かっていくこと、仮に目標が達成できなくても、次の成長に向けて努力をすること、自分たちの成長だけでなく、顧客の成長も支援していくこと。そして、ミッションを成功させるためには、チームが守りに入ることがないといったことを文化として定着させようとしている」 参考記事はコチラ。
- まとめ:盲目的に嘘のモノを信じてしまい、限られた情報の中で、他人特質な結論を出してしまう。また、固定的な印象や潜在意識を使って、誤った選択をする。例えば、人材採用、昇格など。他人を認識する時は、限界性があることを認識することが大切。