必須科目「管理経済学」振り返りVol.6(2019/10/26)

テーマ「颠覆式创新(転覆型イノベーション)

第一曲线、第二曲线、そして微创新

新たな企業が、どのようにイノベーションを起こして、既存企業を越えていくのかが今週のテーマ。

  • 1980年代に起きた、小さな鉄鋼企業が大型の鉄鋼企業を駆逐した事例。
  • ノキアの事例、2007年には携帯会社のトップだったが、iphoneの登場により、株価が下落。iphone登場時は、タッチスクリーンにリソースを割くか議論はされていたが、対応しなかった、なぜか?
  • 大企業は、第一曲線を越えて、第二曲線に入ることは難しい(下記図参照)。
  • Shareholder return rateは、 創業者CEOの企業の方が雇用者CEOの企業よりも高い。なぜか?創業者CEOは長期視点や過去のことを否定して、新たなことをしやすい。
  • amazonは、利益でみると、Apple、Googleに比べて、圧倒的に小さいが、株価は Apple、Google を肩を並べる。(下記参照)その要因としては、創業者であるジェフ・ベゾスの存在や多額な研究開発。2018年の研究開発費は、amazon:288、Google:214、Microsoft:147、Apple:142、Facebook:103。単位:億ドル。
  • Innovationに失敗はつきものである。いかに失敗に対して寛容になれるか、大企業になるほど、寛容がしにくい。
  • Charles Handyによる転覆型イノベーションの定義は、新たな価値やより便利で簡単なサービスや商品によって、低価格市場に参入して、時間の経過とともに市場を支配していく、というもの。大企業は、得てして、新たな技術により、消費者が求めるものよりも、良い多くの機能などの付加価値を付けて、高価で高機能な商品を販売する。ただ、そのギャップ(性能过剩)が生まれて、大企業が注目しない低価格市場の消費者が求めているものを、新たな転覆型イノベーション企業が埋めて、市場を支配するということ。
  • 企業が長期に成長することは、とても難しい。
  • 1958年、企業の寿命は、61年。現在では、18年と短くなっている。
  • カメラ業界。スマートフォンの普及により、スマートフォンのカメラ市場も拡大。しかし、この市場に、カメラ業界のTOP企業である、キヤノン、ニコンなどはない。
  • 微信など、ユーザの各種情報(SMS、発言回数など)を活用した微粒贷(マイクロファイナンス)に、ネット企業が進出している。大手銀行は参入しなかった。おそらく、大手銀行としては、そのような信用方法が実現可能のか?と疑問をもっており、一部の研究しかしなかった。
  • 転覆型イノベーション企業は、同じ業界から出てくるのか?そうではない。伝統的なデジカメを携帯カメラが奪い、銀行決済業務を支付宝が奪い、ハードディスクをクラウドが奪っている。
  • 拼多多という、低価格を売りにしたECが出現。拼多多は、創業者である黄峥が筆頭株主で44.6%を保有。阿里巴巴は、马云が11.7%、 京东は刘强东が16.68%。拼多多は、天猫&淘宝,京东とは異なるターゲットや市場を狙い展開。低価格を好む、2-3級都市の人々、ゆえに、1級都市よりも時間に余裕があるユーザが多いため、商品を多くみてもらうために検索機能を全面に出していないし、在庫にも限りがあるため、検索しても該当しない商品が多い。阿里巴巴も同様な低価格のECサービスの提供を開始する中で、拼多多は生き残れるのか?
  • ステークホルダーの中で、色々なプレーヤーがイノベーションを阻害する。
  • その一つが顧客。企業は、三高客户を狙う。高利益率、高単価、高い(大きい)市場規模。しかし、それ以外の市場への注目もなくしてしまう。
  • イノベーションの困難のひとつ。現在の顧客?それとも将来の顧客?
  • イノベーションの困難の2つ目、競合。常に競合だけでを見ていると、いつの間にか自分の定義もかわってしまう。つまり、常に競合だけを見ていると、別のところから、自分のビジネスを奪うものの存在に気づかないのである。 家電量販店では、国美vs苏宁が争っていたが、ECがそこの市場を奪っていった。
  • では、転覆されるのを、どのように避けるのか?
  • ①低価格市場の消費者に注目し続ける事。Netflixは、低価格にネットビデオ配信からスタートして、低価格消費者のニーズを取り込み拡大していった。
  • 第一曲線から第二曲線にいきなり飛ぶのではなく、第一曲線の中で、第二曲線に繋がる小さなイノベーションを起こして、第二曲線に飛び移るのが良い。しかも、同じ技術を使いながら。
  • また、そのような小さなイノベーションは、全く新しい技術から生まれるというわけではなく、既存のある技術をブラッシュアップすることから、起きるのである。Sony CLIE vs Apple ipodの時も、Sonyは、ipodにある機能や技術はすべて持ち合わせていた。ただし、組織が分断されていて、持ち合わせている技術を組み合わせることができなかった。
  • 企業内で、イノベーションを起こすことができるのか?それともイノベーションを超す組織を外部に出して、起こすべきなのか?外部化する方が良い場合が多い。なぜか?
  • ①ビジネスモデルの違い②文化の違い③インセンティブの違い④惰性(企業内の場合、惰性で物事が進んでしまう)⑤メインサービスへのサポート(企業内の場合、主な収益源となるビジネスへの補完が求めらる)
  • 転覆を避ける措置をまとめると、
    • ①建立起自己的雷达:自分のレーダー(アンテナ)を持つこと
    • ②保持对低端群体的关注:低価格市場の消費者を気にかける
    • ③微创新,训教闪光点:小さなイノベーションの光、キッカケを大切にすること
    • ④逆向创新:逆の方向性のイノベーション
    • ⑤体制外孵化:体制の外部化
    • ⑥容忍失败,注重长期发展
  • 企業だけでなく、人もAIやロボットに転覆される?AlphaGoなど。
  • PRADAでは、昔はレイアウトを各店頭に任せていた。レイアウトが大きく売り上げに影響するからだ。しかし、現在は、赤外線により、どのようなレイアウトが売上に影響するのかリアルタイムで計測している。
  • 最後に、王东岳の言葉「文化的遮蔽(文化の遮断)」を紹介。自分の文化内で成長を続けようと思っても、自分の文化の殻を打ち破ることはできないということ。外部と関係性を保つことが大切である。

自分の競合ばかり見ていると、機会を失うというビデオ。かなり前に見たことありますね。

授業の最後に紹介された王东岳(哲学者)の講演ビデオ。亜流と主流は矛盾するものではなく、亜流は未来へとつながっている枝である、と主張。

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