月別アーカイブ: 2019年9月

必須科目「管理経済学」振り返りVol.4(2019/9/28)

テーマ「相互依存性と貿易のメリット」

先週に引き続き、アメリカとの貿易戦争を題材に、貿易の有効性や政府の市場への関わり方がテーマでした。

米中貿易戦争の結果、中国はどのような道をたどるのか?1は、日本と同じ
  • 中国へ輸入される自動車には関税25%、一方アメリカは関税5%。
  • 米中貿易戦争前は、中国からアメリカへの輸出品は関税が平均で2.5%。
  • アメリカは、中国に対して、豚や農作物などに関しての関税を是正するように要求。
  • 小さい政府?大きな政府?
  • 重慶は、コンピューター生産地の中心になるために、企業誘致のために多額の資金や土地を企業に提供。重慶からヨーロッパへ輸出できるように、一帯一路も活用。2017年には、生産数が世界の40%を占めるようになった。
  • 浙江省の濮院羊毛衫集群、甘粛の馬鈴薯なども地方政府が支援をして成功。
  • 一方で、失敗事例もたくさんある。
  • いずれにせよ、地方政府と企業との協力により、産業を育てることができる。
  • 国を強くするためには、何が必要か?貨幣の供給?貨幣の供給は、インフレ、不動産のバブル、負債の増加を招く。中国は、貨幣供給過多になっているのか?中国の負債は、GDPの250%、アメリカ、日本など他の国よりも低い。
  • TFP(全要素生産性、Total Factor Productivity) がひとつの鍵。資本×労働力で国力を上げていたのを、資本×労働力×技術でどのように国力を上げていくのか?
  • ハードとソフトの両面をどのように上げていくのか?
  • 日本のように、アメリカの承認がある中で、国を成長させていくのか?
  • 軍事力も国力に関係する?

今日は、経済理論というよりかは、米中貿易摩擦というのをテーマに、どのように国を成長させていくのかという話が中心でした。何を国の強みとして、そして、それを誰がどのように推進していくのか?これで国を行く末が決まっていくと思うのですが、圧倒的な力を持つ政府が中国の強みである、と教授は説明し、クラスメイトもそれに同意をしていました。国慶節が迫っており、国民を高揚させる雰囲気であったこともあるとは思いますが、MBAにきているいわゆるエリートや志の高い人々も共産党体制をある程度指示しており、むしろその圧倒的な強い政府のもと、中国をどのように発展させいていくのかということを真剣に考えているなと。そして、技術革新やイノベーションを起こす、アメリカと対等に、妥協せずに自らの道を突き進むしかないと考えている人々が多いなと。

下記は、授業内で教授が紹介した軍艦の推移のビデオです。

必須科目「財務会計」振り返りVol.3(2019/9/22)

テーマ「収入確定と支払い勘定」

テキスト 完工百分比法の事例

このあたりから、日本語に対応する言葉や単語何なのかわからなくなってきました。まちがった翻訳をしている可能性ありますので、あしからず。。。

  • 収入というのは、収益の重要な部分で、企業の商品販売やサービス提供などによって得られる日頃の起業活動で形成される。
  • 収入の種類は、①営業 ②投資 ③営業外の3つ。
  • 収入が確定するときは、契約が履行されて、商品を購入した顧客が商品管理をできるなった時。また収入は、その契約が履行された時の金額。
  • 収入確定5つのSTEP。①顧客との契約成立の認識 ②契約内容の確認 ③取引金額確定 ④取引価格が各契約履行業務者に配分 ⑤各契約履行業務者が収入を確認
  • 現金割引、掛け売りをした企業は、早く現金で支払いをしてもらうために割引を行う場合がある。
  • 現金割引は、2/10、n/30がある。2/10は10日以内に支払ってくれれば、販売価格の2%を値引く。
  • 現金割引の正味価格法、2/10ルールが守られず、10日あとに現金支払いがあった場合は、2%分の支払いは、財務費用として計上する。
  • 長期業務契約時の収入計上は、方法が2つ。①全部完工法と②完工百分比法、実際は②が採用される。
  • 売掛金の会計処理。売掛金が回収できない場合(相手先の倒産、志望、不履行など)の処理は2つある。①直接法:直接、回収できない金額を差し引く。 ②备抵法:事前に売掛金の未回収を坏账准备(準備金)として、見込んで会計処理する。
  • 売掛金未回収時の損失計算方法は3つ。①销货百分比法:過去の経験則から、売上の一定割合を見込んで計上する ②应收账款余额法:以前設定した準備金をもとに、今年の売上から準備金を計算して、足していく ③账龄分析法:前の①②は、準備率をどの未回収債権に対しても一律で計算する。ただ実際の未回収債権は、期間の長さによって未回収の率が決まってくる。ゆえに、未回収期間の長さで、準備金率を変えるというのが、この方法。

次回は、グループに分かれて、中国企業の財務指標の分析結果をプレゼンするという大きな宿題が出されました。グループ全員で発表するのではなく、グループの中からプレゼンター2名が抽選されるとのこと。その代表者のプレゼンがグループの評価に繋がると。。。こりゃ、大変だ。。。

宿題の事例 コレを読み込めばならぬ。。。

必須科目「財務会計」振り返りVol.2(2019/9/15)

テーマ「三大会計財務表」

  • 資産=負債+権益が会計公式。
  • 資産負債表(バランスシート)において、左は借方、右は貸方として、双方に計上していく。
  • 金額が発生した時に記入していく。
  • 利益表(Income statement、Profit & Loss)は企業の利益を決定する。そして、資産負債表の件影木の中の保留利益と一致する。
  • 現金流量表(Cash Flow)は、企業の現金の状況を表す。大きく3つのに分けることができる。①現金活動現金流量 ②投資活動現金流量 ③筹資活動現金流量 の3つ。この3つの視点で企業分析すると、立上げ期、成長期、安定期、凋落期のどの状態なのかがわかる。
  • このCash Flowは、直接法と関節法があり、中国は直接法を採用する場合が多い。
  • 財務表分析においては。流動比率、速動比率、現金比率など各評価項目がある。

バランスシート、PL、CFのこの3つが重要な財務表で、3つが関係してくるということを説明していました。私は、事前に日本語の会計関連書籍を読んでいたので、ある程度は話についていくことが出来ました。とはいえ、単語が異なったり、CFは、日本だと間接法が多いと聞いていましたが、中国は直接法が多いなど、異なる点も以外とあるので、しっかり復習予習しないと今後ついていけないかなと思いました。初めて話を聞く人は良く分からないかもしれないですね。ある同級生は混乱して、「わからない!」と言っていました。 と言いつつ、私も宿題間違いだらけ。。。

宿題結果、教授をサポートしている本科生?助教授が赤を入れてくれました!

あと、オンラインビデオのLeTV(多角経営をしていましたが、2年前に倒産)の会計的な問題が取り上げられていました。興味あったのですが、ほとんどわからず。。。ただ教科書に載っているので、あとから勉強してみます!

必須科目「財務会計」振り返りVol.1(2019/9/8)

「序論」

赵然教授はの全8回にわたる会計学です。 赵然教授は 、浙江大学を卒業後、フィンランドの大学で会計の修士を取得、そのあとは、アメリカのカーネギーメロン大学で博士号を取得。そして、アメリカのチャップマン大学で助教授をしていたという経歴で、今年から光華管理学院で教授として新たなキャリアをスタート。立派な経歴ですね。

さて、一回目は、会計の概要でした。

  • 会計は、経営、投資、融資の3つの経済活動を確認したり、決定を行うにあたって、参考にすべきものである。
  • 会計は内部、外部ともに様々な のステークホルダー が存在する。
  • 会計の前提は、①会計主体の存在 ②持続経営 ③期を分けた会計 ④通貨計算
  • 会計情報の質量の要求は、信頼性、相関性、皮革製、重要性など。

まずは簡単な内容で終了しました。

必須科目「データ分析と統計決定」振り返りVol.3(2019/9/22)

テーマ「確率変数」

  • 確率には、3種類ある。1つは、サイコロの目が出る確率を求める古典的確率。2つ目は、アメリカ大統領選挙で民主党が勝つ確率を求める主観的確率。3つ目は、上海マーケットの利益率が10%を超える確率を求める統計的確率。
  • 確率変数には、2つの種類がある。1つ目は、離散型。例えば、サイコロの目が出る目を求める確率で、取りうる値が有限。2つ目は、連続型。例えば、100M走のタイムを求める確率で、取りうる値が無限。※参考記事
  • 平均値はµ(ミュー)、標準偏差はσ(シグマ)。
  • 二項分布。 選択肢が0か1しかない場合、N回のうち、0もしくは1を選択する回数は何回になるのかを表した確率分布。※参考記事
  • 泊松分布(ポアソン分布)。二項分布は、選択肢が0もしくは1(いわるゆベルヌーイ分布)の2択でしたが、ポアソンは、離散値の確率分布。例えば、1時間以内に銀行に訪れる客数など。 1時間以内に銀行に訪れる客数 がµ人と分かっていれば、5人や10人訪れる客数を求めることができるというもの。※参考記事
  • 正規分布。これは連続型の確率分布で、分布が左右対称となる。
  • 正規分布の場合、-1σ≦x≦1σの場合、xは、68%の確率で、正規分布の中に納まる。 -1.96σ≦x≦1.96σの場合、xは、95%の確率 で、正規分布の中に納まる。
  • Excelを利用した確率などの求め方は下記の通り。※参考記事
  • Prob(確率)=normdist(x, μ, σ, 1)x:数値、μ:正規分布の平均値、σ:正規分布の標準偏差、1:すべての確率、正規分布は1となる。
  • X=norminv(prob, μ, σ)

ポアソン分布、正規分布を求める計算式をどのようなロジックで導き出しているかは、覚えなくて良いとのこと(汗)。どのような意味をもっているかを理解した上で、ポアソン分布や正規分布を出すツールが使えれば良いということでしょう。ロジックの解明をしたいところですが、そんな時間がないので、今回はパスします(笑)。

同級生のもらった鳥の手。美味しいんです。

必須科目「データ分析と統計決定」振り返りVol.2(2019/9/15)

テーマ「2つの変数の関係」

投資を題材に、変数の関係を統計学で表現していくというのがテーマでした。

  • 利益率8%と言われて、あなたはこの金融商品に投資するのか?8%でも、利率が大きく上下する商品もあれば、あまり変動しない商品がある。あなたら、どちらの商品に投資するのか?単純な利益率だけみても、意味がない。
  • その商品の利益率の標準偏差と平均利益率の関係を見てみる。
  • 金融商品の利益率の標準偏差は、利益率の上下動を表しており、リスク率とも言える。
  • 安全と思われる利益率を使い、シャープレシオを出して、最適な金融商品を導き出す。
  • 投資組合せ公式は、P=aA+(1-a)B。*Pはトータルの利益率、aおよび(1-a)は予算配分率、AとBは各商品の利益率。
  • 上記の投資組合せ公式を用いて、AとBの最適なポートフォリオ配分を出す。上記のPを二乗して、ルートを取れば、利益率の標準偏差=リスク率が出る。その際にAとBの相関係数を使う。参考記事
  • 相関係数の求め方は、共分散を各変数の標準偏差を掛けたもので割る。相関係数rは、-1≦r≦1。参考記事

標準偏差、分散など、計算式自体は、中学レベルでできるものですが、意味を理解した上で、しっかり復習していきたいと思います。

必須科目「データ分析と統計決定」振り返りVol.1(2019/9/8)

数据分析与统计决策 text

王明进教授が担当。有名な教授らしく、色々と冗談も交えながら、分かりやすく進める感じです。とはいえ、その冗談のほとんどがまだ理解できない状況ではありますが。。。

オリジナルのテキストが配布され、そのテキストを活用しながら授業が進んでいきます。参考テキストは、「ビジネスと経済統計」。授業は全8回で、最後はテストとなります。生徒の評価は、出席15%、残りは、小グループにわかれての宿題提出が35%、最後のテストが50%という割り振りです。

全8回と授業の数は多くないので、数学の公式や計算式を学ぶのではなく、統計学の概要を学びながら、どのように統計をビジネスの決定に生かしていくのかというのが本授業の大きな目的です。とはいえ、微分、積分、確率など数学の基礎を持っていないと、授業をしっかり理解することが出来なくなるのではないかと思います。それでは、簡単に振り返っていきます。

モデル化の思考、データの種類、統計における表記方法

一回目なので、かなり基礎的な話のみでした。

  • データ取得→各モデルを使い加工→決定、この3STEPが重要。
  • データ加工には、Minitab15を使う。そのほかには、SPSS、Stata、SAS、R、Pythonがある。
  • データの分布を、図を使い、どのような差異があるのか分析する。
  • 直方図(Histogram)。
  • 分布されるデータの位置の用語、平均数(Mean)中位数(Median)众数*最頻値(Mode)など。
  • 分布されるデータの変化に関する用語、方差*分散(Variance)标准值*標準偏差(Standard Deviation)全距或极差*範囲(Range)跨度*区間(Span)など。
  • 样本方差*不偏分散とは。
  • 标准值*標準偏差 の計算方法。
  • Box Plot図の有効性。

样本方差*不偏分散の計算式で、N-1で割るのですが、それはあまり考えなくて良いとのこと。全数の標準分散とサンプルから出す不偏分散の違いなのですが、私はこの違いがいまだに分かりません(涙)。もう一度、勉強してみます。→統計学における分散と不偏分散 例題でわかりやすく解説。

必須科目「管理経済学」振り返りVol.3(2019/9/21)

第三回目「相互依存性と貿易の利点」

需給に対して、価格が大きく影響を与えるということを、第一回と第二回で学び、第三回目からは、価格以外にも需給に影響を与えるモノは何か?ということが大きなテーマとなりました。

そこで、取り上げられたのが、米中貿易戦争です。 なぜ、米中貿易戦争が起きたのか背景などを紹介。

  • 中国のGDPは、2010年に日本を越えて、世界2位の経済大国へ。2018年、アメリカ20.51、中国13.46、日本5.07(単位trillionドル)
  • 日本は、1985年プラザ合意を得て円高になり、1995年には、GDPがアメリカの71%まで迫る。しかし、それは円高になり、金が不動産や株に回り、バブルとなっていただけ。そのあと、経済は停滞する。
  • 中国は、日本と同じ道をたどるのか?
  • 中国は、2020「全面建成小康社会」2035「基本実現現代化」2050「現実中華民族偉大復興中国夢」を掲げている。
  • これらの詳細は分からないところがあるので、GDPで見てみる。
  • 2019年の成長率予測は、6.4%。ただ、2019年4-6月は、6.2%と下落。2017年から2019年まで、貨幣のうごきを眺めてみると、M1(当座預金)は下落、M2(定期預金)は徐々に上昇。投資活動が少なくなり、銀行に預けられている。おそらく、経済成長率は1%下落するだろう。
  • では、中国のGDPがアメリカを越えるのはいつだろう?中国の成長率が、4%、5%、6%。一方、アメリカが2%で毎年増えたとすると。。。
  • 4%:2040年、5%:2033年、6%:2029年となる。2035年 「基本実現現代化」 の大きな目標の一つは、世界一の経済大国になることだろう。
  • とはいえ、一人当たりのGDPでみると、アメリカを越えるのは難しい。 同じように、中国の成長率が、4%、5%、6%。一方、アメリカが2%で毎年増えたとすると、一人当たりのGDPのアメリカ対比は、2050年時点で 、4%:29%、5%:39%、6%:53%。
  • いずれにせよ、2050年は、中国および世界にとっても大切な節目となるだろう。その準備を中国人はしなければならない。

これをふまえて、具体的な貿易戦争の話へ。

  • 2017年4月、トランプ大統領の招待で、習近平がトランプ邸宅へ。ここでは、大変仲が良いことをマスコミにアピール。そして、アメリカの対中国貿易赤字を減らすための議論を100日間の行う計画を合意する。
  • 2017年11月、今度は、トランプ大統領が北京へ訪問。2,530憶ドルの経済協力を合意。
  • しかし、2018年1月にトランプ大統領は、海外生産のソーラーパネルに対して、30%の関税をかけることを決定。そして、2018年3月には、輸入の鉄鋼、アルミニウムに関して、それぞれ25%と15%の関税をかけることを決定。
  • 結果、2018年7月時点で、アメリカと中国は、それぞれに国から輸入される50憶ドル分の品物に関して、お互い25%の関税をかけることを決定。
  • さらに関税競争はヒートアップ。アメリカは、あらたに、2,000憶ドル分に対して、中国は、600憶ドル分の品物に対して、10%の追加関税をかけることに。
  • ただ、中国は、アメリカからの輸入品は多くないので、関税対象額はアメリカよりも小さくなってしまう。
  • アメリカからの交渉団長は、80年代の日米貿易交渉を担当者し、ドナルド・レーガン政権でのアメリカ合衆国通商代表次席代表で、トランプ政権の通商代表であるLighthizer。彼は、国際貿易の法律を専門家にした弁護士。そして、彼が率いる交渉団も、当時のメンバーが参加。
  • アメリカからの要求は、中国政府による各産業への大規模な補助政策の中止、強制的な技術移転の改革、知的財産権の保護、人民元の自由化、市場経済の導入、アメリカ機関の調査受け入れなど。
  • アメリカの貿易戦争の目的は何だろうか?考えられるのは、下記3つ。
  • ①中国発展の抑制 ②貿易不均衡の解消(=貿易赤字の解消) ③ブルーワーカーの就職機会の創出
  • では、貿易赤字は悪いことなのか?アメリカは、2017年で中国の貿易赤字が3,370憶ドル。一方、中国以外の各国の赤字を足し上げても、1,930憶ドル。圧倒的に、中国貿易で赤字を出しているのだ。
  • ただ、日米貿易のころとは、現代の貿易は様相が異なる。今は、中間品が多い。たとえば、iphone。部品を世界各国から集めて、中国で組み立てて、アメリカに輸出する。そのような中間品が多いのである。
  • 中国は為替操作国なのだろうか?そうではない、経済が調子よければ、通貨は向上するし、経済が悪ければ、通貨は下落する。今は、経済が悪いから、元が下落しているに過ぎない。
  • アメリカのブルーワーカーは、給料があがっておらず、どんどん職を奪われている。
  • かなり複雑な貿易形態となっている中で、関税によって、アメリカが願う貿易赤字を解消できるのか?

ということで、 関税が与える影響の説明に入っていきます。関税などにより、失われる経済損失をdeadweigh lossと呼びます。この米中貿易戦争は、このdeadweight lossが大きくなるだけで、消費者が損して終わるのでは?ということでした。この米中貿易の結末、楽しみですね。。。

必須科目「管理経済学」振り返りVol.2(2019/9/14)

二回目「供給と需要」つづき

一回目は、理論や考え方の説明が中心でしたが、二回目は事例などを交えながら、供給と需要のバランスをどのように取っていくのかという話が中心でした。

まずは、中国の医療価格管理施策に関して。中国では、医者の給料、入院費用が抑制され、また医薬分業により、医療の供給と需要のバンランスがうまく取れていないとのことです。医者の給料でいえば、例えば、北京で10-15年医師として働いていも、毎月の給料は2-3万元、約34-50万円ぐらい。私の会社でも10-15年のキャリアがあれば、2-3万元はもらえるでしょう。そう考えると、人の命を預かり、休みが少ない医師としては、少ないでしょう。入院費用でいえば、北京の病院で一晩(ベッド)で55元。北京にあるホテルが一晩240から780元。ホテルよりも、病院にとまった方が安い!と冗談を言っていました(笑)。そして、医薬分業。 医薬分業は、①複数の病院に通う人々が多い中で、摂取する薬品の重複や副作用そして薬の摂取過多を避けるため②薬が利益の源泉となり、医師が大量に薬を患者に処方して、薬品費用が膨大になるのを避けるため、だったりするわけですが、特に中国では後者が目的とされているのに、その目的が達成されていない。 (ちなみに、医薬品販売の売上比率ですが、中国は33%に対して、日本は20%前後、アメリカは10%前後だそうです。)元値17元が、配送料、入札リスト価格、販売薬局手数料などが上乗せされ、最終的に96元になってしまう、とのこと。入札リスト価格は、国が作った薬品入札の仕組みで、各省から認められた製薬会社がその仕組みに入ることができ、入札方式で薬品の価格が決まっていくというもの。すべての製薬会社がその仕組みに入るわけではないので、入札が価格抑制を出来ていないということです。あと、中国の患者は、過剰に抗生物質を処方されている事例も紹介されました。中国は、世界の50%の抗生物質を利用しており、中国の患者の50%は抗生物質が処方されたことがあるとのことでした。これも医薬品価格が関係しており、安い抗生物質が処方しやすい環境を作っていると。色々知らべてみると、こんな記事もありました。「抗生物質を過剰摂取する中国、耐性菌出現を招く可能性」。患者に教授の意見としては、医療価格管理施策の目的は、裕福でない人々も適切な医療サービスを受けられるようにすることなので、税金から、彼らへ補助を出した方が得策ということだ。確かに、医者の給料や入院費用を抑制するのは得策ではない。病院も利益が出ねば、運営できない。医者もそれなりの見返りがないと、働くモチベーションにならない。薬品価格をもっと抑制しつつ、製薬会社や税金を使い、所得の低い人々へ補助金を出した方が良いかもしれない。

もうひとうは、中国とアメリカの貿易戦争。これは、三回目の授業で書きます。

宿題は、消費者の好みや生産者の技術向上で、供給や供給量、需要や需要量はどのように変化するのか?市場の供給と需要のバランスが取れているとき、どのような仕組みで、そのバランスが取れているのか?ビールはピザの補完材であるが、ビールの価格が上がった時に、ピザはどのなるのか?市場の中での価格の役割は?

必須科目「管理経済学」振り返りVol.1(2019/9/7)

第一回目「供給と需要」

マクロ経済学。供給と需要の関係。ケインズの”見えざる手”など、私は大学で経済学部だったのですが、20年以上前に勉強したことが出てきたので、比較的内容はわかりました。

この授業で、教授が伝えたかったのは、需要曲線と供給曲線が交わる点は、市場の価格が決めるということ。

それを体験するために、2-3人でチームに分かれて、供給側、需要側にそれぞれなり、市場で利益が出るように自分の商品を売ったり、自分の満足できる価格で購入したり、ということをデモンストレーションしました。とても、単純なデモですが、結構盛り上がりました(笑)。

事例として、「最低賃金法」が取り上げられました。アメリカがメキシコとの2国間によるNAFTA(北米自由貿易協定、North American Free Trade Agreement )再交渉に向けて、メキシコ側に最低賃金アップの要求。また、南アフリカでは、黒人の人権擁護のために、最低賃金向上を要求。中国でも、各都市で最低賃金が設定。でも、これは誰のための施策?低い賃金だから、メキシコ人、南アフリカの黒人、中国の大都市で働く手稼ぎの人々は、競争力があり、需要を満たしているのではないか。結果、最低賃金で得をするのは、アメリカ人、白人、都市の人々などになるのではないか。供給と需要が成立している中に、政府が入る必要があるかどうか?という問題提起でした。結構、むずかしいですよね。最低賃金法がなければ、いつまでたっても、低い賃金のままで働かざるをえない、これって、資本家の搾取にも見えるし。一方で、最低賃金法により、低い賃金で働けていた人が職を失い、今まで職がなかった、中間クラスに人々が職を手にする機会が増えたとも言えるし。最低賃金法以外でも、賃金の低い人々を支援していくやり方はあるとは思います。たとえば、職業センターのような施設を増やして、彼らのスキルや知識を上げることで、結果賃金を上げていくとか。目的が達成できるように、 どのように政府の規制や施策を打っていくのかがもっと考えるべきなのでしょう。

宿題は、 ”限界収入”と”絶対優位と比較優位”に関連するもの。水は、限界収入が大きいのか?小さいのか?国家間の貿易は、スポーツのように勝ち負けが、なぜはっきり決まらないのか?絶対優位と比較優位の違いは何か?貿易の際に、双方とも利益が出るためには、価格はどのような範囲で決定されるのか?”見えざる手”とは何か?なぜ、経済学者は、各国の貿易を制限することに反対するのか?

続きは別の記事で。