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必須科目「组织行为学」Vol.7(2020/1/4)

2020年はじめての授業です。組織行動学も残すことろ、これを入れてあと2回。

テーマ【组织与团队文化】

  • 企業文化を作るのは誰か?企業のトップ、創業者、幹部など。
  • ただし、企業文化は氷山の一角で、表に見える部分は少ない。
  • 事例紹介:Huawei(华为基本法、《第一类》为普通劳动者 《第二类》一般的奋斗者《第三类》就是有成效的奋斗者)、Alibaba(让天下没有难做的生意)、Tencent(Tech for Good)、google(don’t be evil)、Disney(表演文化)、IDEO、Zappos(経験ではなく、態度を見る)、baidu
  • 人の価値観や動機と能力を組み合わせる必要がある。例えば、日本は能力があったが、中国人を殺戮した。これではダメ。
  • 優秀な人と成績は正規分布にはならない。ロングテール型になる。
  • 優秀な人材のところに多くの助けが求められる。一方で、上司からの重要な仕事もおりてくる。すると、仕事が多く、非効率になり、想像力が下がり、健康状態も悪くなり、最終的はやめてしまう。
  • オグルビーの社長は、マトリョーシカを取り出して、幹部に説明。自分の許容できる人材のみを集めていると、マトリョーシカのように、会社の規模がどんどん小さくなってしまう。
  • 個人のIQ(Intelligence Quotint)と団体のCI(Collective Intelligence)くらべでは、CIに軍配が上がる。
  • 異なる文化と規則の育成や保護。

必須科目「组织行为学」Vol.6(2019/12/28)

テーマ【动机与激励(動機とモチベーション)

  • 動機は何か?
  • 2つのモチベーション理論。1) What motivate people 2) How to motivate people
  • 1) What motivate people には下記のような理論がある。

马斯洛(マズロー)

  • 安心感や満足感を社員の与える事例は下記の通り。
  • 事例:アメリカテキサスBen shotは、社員の安心感を持ってもらうために、銃を持って記念撮影をする。
  • 事例:猿の実験で、温かみをもった縫いぐるみの方を猿は好む。
  • 事例:香港の調味料メーカー「李锦记」。社員のニーズを常に収集する、「认可员工计划」。
  • 事例:西贝莜面村,海底捞,社員に安心感や満足感を与えるため、色々な待遇制度を用意。
  • 罰則など、マイナス要素で人を掻き立てる方法もある。

ERG理论 (Clayton Alderfer )

  • Growth、Relatedness、Existenceの3種類の欲求がある。
  • マズローとは異なり、同時に欲求を求めていく。ゆえに、低いところから欲求が始まるわけではない。さらに、欲求が完全に満たされることは無く、再度その欲求を求めていく。
  • 参考はコチラ

X- Y理论(マグレガー)

  • 人間をXとYの2つに分類。
  • xは、 生活をするために嫌々働いていて、命令されないと怠けてしまうような人々。
  • 一方、Yは、 働く条件が良かったり自分の好きなことであれば、自発的に進んで仕事をする人々。
  • ただ、人を上記の2つのみに分けることはできないので、ミックスさせて、管理をしていくことが必要でしょう。
  • 参考はコチラ

孟子と荀子

  • 孟子は性善説により、”仁政”を唱え、荀子は性悪説により、”礼法”を唱えた。

Herzberg双因素理论(2要因理論、フレデリク・ハーズバーグ )

  • 人の欲求は、「激励因素(動機付け要因)」と「保健因素(衛生要因)」の2つに分けられる。
  • 「動機付け要因」は、達成・承認・責任・昇進といったマズローの欲求段階説での、自己実現欲求・承認欲求・社会的欲求の一部。
  • 「衛生要因」は、会社の制度・監督・給与・作業条件といった、マズローの欲求段階説での、生理的欲求・安全欲求・社会的欲求の一部。
  • そして、動機付け要因は、満足度の要因となる一方で不満足度の要因とはならない。
  • しかし、衛生要因は、満足度の要因とはならない一方で不満足度の要因となる。
  • 詳細はコチラ

三需求理论(マクレランド)

  • 人間は、成就需求(達成欲求)、权利需求(権力欲求)、归属需求(親和欲求)の3つの動機を持っているという考え。
  • 詳細はコチラ

2) How to motivate people は下記の2つ。

公平理论 Equity Theory(ジョンSアダムス)

  • アダムス (1965)が発表した公平理論。
  • 自分が、仕事に投入したもののすべて(努力・経験・スキル・知識など。インプットという)と仕事から得たもののすべて(昇進や昇給、昇進に伴う特権・社会的ステータスの向上など。アウトプットという)の割合と、他者が仕事に投入したインプットと仕事から得たアウトプットの割合を比較して、この両者の比率が同じだと感じたときに公平感を感じ、モチベーションを向上させると主張。
  • 人がインプットとアウトプットの割合を比較する他者を比較他者(comparisonothers) という。
  • 詳細はコチラ

期望理论 Expectancy Theory (Victor H. Vroom)

  • 合理的な人にとって、「それをすることで得られる結果への期待値」と、「その行為によって得られる報酬の魅力」によって行動が左右される。
  • 例えば、「ここで頑張れば試験に合格できるかもしれない」という期待と、「試験に合格すれば昇進できる」という報酬がモチベーションを高める。
  • 詳細はコチラ

目标设置理论 Goal-Setting Theory(Edwin A. Locke)

  • SMART:Specific / Measurable / Ambitious, but Attainable / Relevant to and set by the self / Time- bound

モチベーションの実践:工作特征模型 Job Characteristics Model(JCM)

  • 5つの『中核的職務特性』(Core job characteristics、技能多样性,任务身份,任务重要性,自主性,反馈)が満たされると、モチベーションを左右する『重要な心理状態』(Critical psychological states,感受到工作的意义,对工作的责任感,对自己行为的结果的认知)を満たすことができ、その結果、「成果」(Outcomes,告诉的内在激励,高质量的工作绩效,高工作满意度,低缺勤和离职率)が現れるという理論。
  • 事例:Zappos、コールセンターにマニュアルはない。KPIもない。
  • 事例:テンセント、”三驾马车”:製品企画、開発、運用を小さなグループで三位一体で行う。
  • 事例:ディズニー職員
  • 事例:凤凰卫视、サイトの番組紹介では出演者を全面に露出。
  • 詳細はコチラ
Job Characteristics Model

必須科目「组织行为学」Vol.5(2019/12/21)

今日から講師が変わり、刘知助理教授となります。 Columbia Business School, Columbia University in the City of New York で博士号を取っています。

テーマ【领导者的认知】

  • この4回の中では、一つ目は、”認識(认知)”、特にリーダーが自分そして、他人をどのように認識・理解するのか?2つ目は、”动机&激励(動機とインセンティブ)”。3つ目は、”組織文化”。4つ目は、”社会ネットワーク”。
  • 企業の持続的成功には何が必要か?【战略】&【组织】 by 杨国安(CEIBS教授)

【自我认识】

  • 自分のことを正確に認識しているリーダーは、部下から一番高く評価させる。他人以上に自分のことを評価しているリーダーは、部下からの評価が低い。
  • 华为任正非の自我认知の発言。
  • 我々は成功したとき、自分の能力や戦略が正しかった、外部要因を低く見積もってしまう。そして、成功の要因を深く探求しようとしない。
  • 額にEを書く実験。逆に書いてしまう割合は、高い権力をもっているグループ33%に対して、低い権力のグループは12%と低い。つまり、権力をもつと過信する。
  • 権力依頼理論(Blau、1964;Emerson、1962):AのBに対しての権力の大きさは、BのAに対しての依頼度で決まる。
  • 態度を大きくとるポーズをとらせた方が汚職行動を取らせやすい
  • 大きい車(権力大)と小さい車(権力小)では、小さい車の方が交通規則を守る傾向。
  • TEDのVideo紹介:エイミー・カディ 「ボディランゲージが人を作る」
  • 孟子:反求诸已,人を批判する前に、自分のことを見つめなおす必要がある。
  • まとめ:自我认识とリーダー力には密接な関係がある。人々は、往々にして、自信過剰になる。そして、成功は自分の貢献度が高いと感じる。ゆえに、権力を行使する人は、自分の権力の基礎や限界性を理解して、権力をうまく自分の成功に活用せねばならない。

【认知他人】

  • 月晕与草叉效应(Halo & Pitchfork Effects):ある対象を評価するときに、それがもつ顕著な特徴に、その他の事象が引きずられること。2人の教師がいて、方言で同じ内容を話していても、温かく話しかける教師の方言はプラスに捉えられる。一方、冷淡に話す教師の方言は、受け入れがたく感じてしまう。
  • 皮格马利翁效应( Pygmalion effect ): 人は周りから期待されたり褒められると良い結果を示す傾向がある。 ピグマリオンの語源はギリシャ神話(Greek myth)に登場するキプロス (Cyprus) の王で 「Pygmalion」のことです。彼は自分が彫った象牙の女性像と恋に陥ち、神がその彫像に命を吹き込むということが由来。そして、その 「ピグマリオン効果」を研究した学者ロバート・ローゼンタール(Robert Rosenthal)は 「周りの人の期待の効果」を研究。人は生まれ持った才能よりも、学習などで努力した過程を評価されることにより自信につながり、動機も維持できるということを主張。この期待の効果は「observer-expectancy effect」とも呼ばれる。
  • 潜在观念:性別だけで、判断してしまう。オーケストラの入団テストで、男女であるかを知ったうえで、演奏テストを聞くと、男性の候補者の選択が増えるが、性別を知らずに、演奏テストのみ聞くと、女性の候補者の選択が増える。
  • リーダーの潜在能力があるかどうか?
  • マイクロソフトCEOサティヤ・ナダラのGrowth mindset。これは、著名な米心理学者であるCarol Dweck氏のマインドセットに関する書籍が強く影響されているという。偉大な業績に満足したり、固定概念に縛られたりすることで、成長を追うことや夢を追うことを止めてしまう個人や企業がある。それは、個人や企業が一瞬でも完璧であると思ったときに起こるものだという。 「Growth Mindsetは、Microsoftの社員全員が共通で持っている考え方となった。成長に向けてチャレンジすること、殻を作らないこと、イノベーションに向かっていくこと、仮に目標が達成できなくても、次の成長に向けて努力をすること、自分たちの成長だけでなく、顧客の成長も支援していくこと。そして、ミッションを成功させるためには、チームが守りに入ることがないといったことを文化として定着させようとしている」 参考記事はコチラ
  • まとめ:盲目的に嘘のモノを信じてしまい、限られた情報の中で、他人特質な結論を出してしまう。また、固定的な印象や潜在意識を使って、誤った選択をする。例えば、人材採用、昇格など。他人を認識する時は、限界性があることを認識することが大切。

必須科目「组织行为学」Vol.4(2019/12/14)

教授からの最後のメッセージ。デンマークの哲学者キルケゴールの言葉。

テーマ【团队决策】

今日で、任润教授の授業は終わりで、来週は別の教授に代わります。

  • 4A広告会社の事例。組織内のメンバーの能力格差、仕事配分、人間関係など、色々な問題があり、組織が安定しないという事例。私が所属する会社の競合社の事例でした。どこの広告会社も変わらないですね(笑)。
  • 組織の規模が大きくなると、管理が難しくなる。チームの関係係数は、n(n-1)/2で計ることができる。nは、チーム人数。
  • amazon CEO Jeff Bezons’ two pizza rule.2枚のピザで足りる人数でチームを構成しなければいけない。
  • チームの目標、チームが各個人に与える影響、チームメンバー構成、チーム団結力、チームのルールなどを考慮、決定しなければならない。
  • チームで仕事を進めるときは、「专长(特徴)」「可信(信頼)」「协调(強調)」の3つの要素を考慮する。
  • グループ中の個人は、グループの圧力のようなもので、グループの意見の従ったり、受け入れてしまう傾向がある。
  • 群体思维【Groupthink】阿比勒你悖论(アビリーンのパラドックス),群体极化【 Group polarization】様々な集団行動心理が働く。
  • 有効なグループを成立させるには、目標の明確化、利益の一致、グループの雰囲気、規則の明確化など様々な手を打つ必要がある。
  • 君子和而不同,小人同而不和(君子は和となるが、同化はしない。愚かな人は、同化して、和をなさない。)。
  • グループの評価視点。C.L.I.P. 凝聚力 Cohesion、学习 Learning、整合性 Integration、生产力 Productivity
  • 管理者は、過去の経験や教訓から判断をしていくわけだが、未来への決定になるので、100%その判断が正しいというわけではない。

グループを機能させていくために、メンバー構成、各自の特徴、グループの目標の共有化、各メンバーの目標設定、メンバー間の関係強化など、私も色々と考えて、グループ管理をしてきました。色々な管理手法があるとは思いますが、絶えず、怖がらずに、管理手法を変えていくということが必要なんだと思います。

必須科目「组织行为学」Vol.3(2019/12/7)

交渉の事例”马关条约(下関条約)”

テーマ【谈判】

  • ビジネスには冲突(Conflict)がつきもの。1)任务型(任務) 2)过程型(プロセス) 3)关系型(関係)の3つの種類がある。
  • 冲突の解決方法は、5つ。下記図1参考。
  • 谈判(交渉)。交渉の際には、BATNA( Best Alternative to Negotiated Agreement 、他の最も良い選択肢)を用意して、 低价(RP,最低価格)留保価値(Reservation Value, 絶対に交渉で妥結しないという最低条件)を決めておく。また、 「この範囲であれば交渉が妥結する可能性がある」という範囲であるZOPA(Zone Of Possible Agreement) も意識する。
  • 交渉の模擬をクラスメイトと実施。
  • 马关条约(日清戦争の下関条約)の事例。清政府は、日本新政に賠償金2憶銀や台湾などを譲り渡した条約。詳細はコチラ。賠償金は、日本政府が日清戦争でかかった費用や損害費用をもとに計算されるわけであるが、2憶銀というのは、破格の賠償金であった。日本国内のメディアも8,000万銀程度が妥当であると報道をしていた。しかし、清政府は、日本との交渉時に、”底线”を持っていなかったため、それをそのまま飲まざるを得なかったのである。また、外部環境を基にした意図のある交渉ができなかった。とたえば、列強国が日本の中国への侵略を拡大することを望んでいないことや、日本国内が戦争反対で海を越えた中国の管理に不安を抱いていたことなど。
  • 交渉において、お互いがともに得をする状況を作ること。その際には、3つの問題がある。①分配性(自分が得をして、相手は損をしていないか?)②整合性(お互いが得をすることが可能かどうか?)③匹配性(嗜好性が一致しているか?)
  • まとめ。交渉は、冲突が発生したときの解決方法で、相手とのコミュニケーションを通じて、お互いの信任を得ることである。ゆえに、相手が何を望み、何を得たいのか?を理解し、また回りの環境状況を考慮して、自分の動機や目標をしっかり把握した上で、交渉技術を活用していくことが大切である。
冲突解决办法

交渉は普段にビジネスで数多くこなしているので、新たな発見はありませんでしたが、もう少し中国的な交渉術みたいなものを学べるとよかったなと思います。

必須科目「组织行为学」Vol.2(2019/11/30)

テーマ【个体决策(個人の決定)】

今日は、個人が決定を下す際の方法や陥りやすい罠を理解することがテーマでした。

  • 決定の方法は、3つで構成されている。①いくつかの選択肢から選ぶ方法 ②確率によって選ぶ方法 ③自分の価値観や目前の目標を達成できそうな方法を選ぶ方法。
  • まずは、人类的决策。ワイン園の事例。
  • 理性決定。理性決定ができる前提としては、問題が明確、すべての選択肢や発生する確率が把握できている、選択に対しての偏りが明確、時間やコストに制限がないなど。
  • Robert S. MacNamaraというアメリカの実業家を紹介。彼は、ハーバードでMBAを取得後、アメリカ軍隊に入隊し、第二次世界大戦での日本との戦争の際に統計学などを利用して、作戦を立て成功した。そのあと、ベトナム戦争にも参画したが、失敗。これは、ベトナム戦争では、不明確な情報が多く、理性決定が出来なかったと言われている。調べてわかったのですが、戦争に関しての公開や弁明が映画化されています。下記動画。
  • 雑音などにより、なかなか理性決定ができないのが、この世の中。UA173の飛行機事故の事例を紹介。下記動画
  • 現実の中での決定では、重要な問題よりも、目の前に見える問題が優先されてしまう傾向にある。
  • 行動決定モデル。直感、気持ち、超自然減少など。その際に色々な罠がある。
  • まず、错误知觉知覚の罠)で決定を下すことに気を付けなければならない。例えば、上司が道路で車に乗ったまま、警察と話をしている。どう判断するか?
  • 对比效应(比較の罠)。10人を面接。10人の中では、Aさんが良いと思って採用したが、Aさんは、現社員の誰よりも能力が低いなど。
  • 晕轮效应(光环效应、ハロー効果)、同じ機能や能力でも、見た目で選んでしまう。
  • 选择的局限性(選択の限界性)。選択が多すぎると、人は選択できなくなってしまう。年金基金の選択肢を2つから60に増やしたら、加入率が下がってしまった。
  • 保持不变”陷阱(現状維持の罠)。現状が変わらない選択をしてしまう場合が多い。
  • 決定の際のよくみられる間違った考えがある。
  • 过分自信(自身過剰)、锚定偏差(固定された偏見)、判断启发(経験を基にした思い付きでの判断)、可得性启发(簡単に得られる情報や印象での判断、近因效应、首因效应)。
  • そして、框定效应(フレームワーク効果)。ミクロ経済でもでてきたフレームワーク効果。死亡時の臓器提供で、臓器を提供しない場合は、✔をさせるという方式に変更したら、提供割合が増えたという事例。
  • では、どのように、框定效应を回避することが出来るのか?初めに受け入れた意見をそのまま、受けれいない。中立な立場で、問題を設置してみる、など。
  • 沉没成本(サンクコスト)から抜け出すこと。事例紹介、Shoreham Nuclear Power Plant。20年、核原子力工場に投資をし続けたが、最終的には工場を立ち上げられなかった。 途中で立上げが難しい と分かっていたにも関わらず、なぜ投資をしたのか?
  • どのように避けていくのか?当初参画していなかった人に意見を求めたり、自分を苦しめている原因がどこにあるのか探る、失敗を恐れる組織文化をなくす、責任を分散するなど。
  • まとめ。
  • 人の決定は、経験や過去の法則に頼ることが多いが、簡単に偏った決定を下す可能性がある。
  • 同じでない意見が出るまでは、決定を下してはならない。
  • 決定の成功の秘訣は、90%は情報から、そして10%は直感から。

人間は、偏見や思い込みで決定をしてしまうことが確かに多いです。そして情報がありすぎても判断できなくなる。どこまで情報を取って判断するのか?難しいですね。フィジビリティが100個あっても判断できないですしね。いずれにせよ、罠がたくさんあること知っておくことが大切です。

必須科目「组织行为学」Vol.1 2019/11/23

全8回の内容

任润副教授による組織行動学で、全8回の講義です。任润副教授は、アメリカのテキサスA&M大学でMBAを取得しているようです。私は、2012年から北京に来て、組織を率いましたが、色々と苦労したこともあるので、特に中国人の考え方や統率方法などを学んでいきたいと思います。

テーマ「导论组织中的个体(序論:組織の中の個人)」

  • 今日のポイント(1)组织的要素与特征 (2)中国人的价值观(3)重要的员工态度(4)组织行为学的视角(4)管理者面临的挑战
  • (1)组织的要素与特征は、目标:共享,人员:多样,结构:严密,文化:牵引。
  • 组织结构とは何を指すのか?業務をいかに分けて、効率よく、仕事を遂行するかである。
  • 経験や勘で仕事を管理していた時代は、すべての工程を一人で行っていた。しかし、科学的管理法の父と呼ばれた フレデリック・テイラーは、業務を分けて、時間や工数で従業員を管理し、効率性を高めた。これを古典管理思想と定義。
  • しかし、人はロボットではない。仕事を分業化することで、永遠に効率化できるわけではない。現代管理思想は、”人本主义”(人が中心)。未来はどうなるのか?
  • 1920-1930年代に、霍桑实验(ホーソン実験)というものがおこわれた。個人と組織の行動研究。職場の環境が業務効率化に影響を与えるのか?例えば、電球の明るさ、暗さ。職場の環境はあまり関係なく、従業員への関心度が業務効率を高めていた(霍桑效应,ホーソン効果)。
  • 目标,结构,人员,文化の4つをどのようにつなぎ合わせてゆくのか?
  • 德胜洋楼(リフォーム),富士康,华为の3つの企業で、 目标,结构,人员,文化 を比較。それぞれの業界でTOPにたつ企業であるが、その企業の 目标,结构,人员,文化を横展開しても意味はない。
  • 「鳄鱼建筑公司(ワニ)」の事例を議論。主人公Aは、困っている友人Bを助けようと、自分の職権を利用して、友人Bを助けた。それに気づいた友人Cが、自分と結婚すように主人公Aをゆする。主人公は友人Dに助けを求めるが、断る。実は、友人Dは、金に困っており、政府に主人公Aの不正を告発することで、賞金を得ることができたのだ。結果、主人公Aは、職を失い、多額の罰金が残り、助けた友人Bに助けを求めたが断られてしまう。主人公は、友人Eに相談したところ、友人Eは、友人Bの家を放火し、友人Bは多額の借金を抱えてしまうことになった。だれが一番悪いのか?
  • このような判断では、意見が分かれる、それは価値観が異なるからである。
  • 組織と従業員の個人の価値観がぶつかるとき、従業員の業務に影響が出る。通常は、組織の価値観が個人の価値観に勝るからである。ゆえに従業員の個人の価値観を大切に管理する必要がある。
  • 従業員の敬业度(Engaged)は組織の成績と関係がある。中国は、欧米諸国に比べると低い。

かなり基礎だったなという印象です。組織をどう動かしていくのか?動かすためには、組織の方針、思想を従業員に積極的に共有していくことは、現代企業においては、必須かなと。その共有方法をどのような形で行うのが良いのか、様々な企業が悩んでいるところではと思います。ただ、中国企業は、ボスが方針を決めて、それに皆が従う。ボスに言ったことのみを実行する。つまり従業員は、ある意味、工場の中の部品のように扱われてきましたが、組織や業務が複雑化する中で、中国企業も組織での行動をどのように行っていくのか改善していく必要があるということだと思います。